TOP
最新情報
SNS
作品情報
予告編
上映劇場

作品概要

オリヴィエ・アサイヤス監督が素顔のホウ・シャオシェンに迫る!
伝説のドキュメンタリー映画『HHH:侯孝賢』デジタルリマスター版、劇場初ロードショー!!

世界の巨匠たちに映画監督がインタビューを行う、フランスのTVシリーズ「われらの時代の映画」。アンドレ・S・ラバルトとジャニーヌ・バザンによるこの伝説的な番組で、台湾ニューシネマをフランスに紹介してきたオリヴィエ・アサイヤス監督が台湾を訪れ、素顔のホウ・シャオシェン監督に迫った。取材当時、ホウ・シャオシェン監督は『フラワーズ・オブ・シャンハイ』(98)の脚本を執筆中だった。チュウ・ティェンウェン(朱天文)、ウー・ニェンチェン(呉念真)らホウ・シャオシェン監督と共に台湾ニューシネマを牽引した映画人たちへのインタビューを中心に、『童年往事 時の流れ』(85)『冬冬の夏休み』(84)『悲情城市』(89)『戯夢人生』(93)『憂鬱な楽園』(96)の映像と共にホウ・シャオシェン監督とアサイヤス監督が作品にゆかりのある鳳山、九份、金瓜石、平渓、台北をめぐる。ホウ・シャオシェン監督は傍らのアサイヤス監督に、広東省から台湾に移住した家族のこと、少年期の思い出、そして映画に懸ける思い、映画製作のプロセスについて語りかけていく。最後のシーンでカラオケを熱唱するホウ監督の飾らない姿はその選曲とともに必見である。

本作はINA (L’Institut National de l’Audiovisuel)により、オリヴィエ・アサイヤス監督の監修のもと、そしてアンスティチュ・フランセの協力を得て、デジタル修復された。

監督デビュー40周年!世界の巨匠ホウ・シャオシェン監督。
少年期の思い出、台湾ニューシネマ、映画監督としての葛藤、映画製作のプロセスを語り尽くす。

ホウ・シャオシェン監督が青少年時代を過ごした鳳山を訪れ、家族のこと、博打に明け暮れた青春時代、兵役を経て映画界を志した日々を語りだす。『童年往事 時の流れ』(85)はホウ・シャオシェン監督の家族と青少年時代を描いた自伝的作品であるが、ホウ・シャオシェン監督は1歳のときに家族と共に広東省から台湾に移住した。外省人の祖母は幼いホウ・シャオシェンの手を引いて大陸に帰りたいと願ったという。87年に戒厳令解除を迎え、まだタブー視されていた二・二八事件を扱った『悲情城市』(89)を制作した。「圧殺されてきた台湾の尊厳。“尊厳”を映画で表現したかった」と語り、「あなたは自分をどこの監督だと思うか」という問いに、「台湾の監督」と言い切るホウ・シャオシェン監督の人生は、まさに翻弄された台湾の歩みとも言える。

『恋恋風塵』(87)『悲情城市』などの名作を共に作り上げてきた脚本家のチュウ・ティェンウェン(朱天文)や、ホウ・シャオシェン監督と共に台湾ニューシネマを牽引してきたウー・ニェンチェン(呉念真)らのインタビューを交え、多角的にホウ・シャオシェン監督の魅力を紐解いていく。チェン・グオフーが「あの頃の感情を取り戻せるのなら、自分の作品を売ってもいい」とニューシネマ時代を懐かしむ姿からは、当時ホウ・シャオシェン監督はじめ台湾ニューシネマがいかに時代を作り、熱量を持っていたかがうかがえる。

今春開催された「台湾巨匠傑作選2021 侯孝賢監督デビュー40周年記念ホウ・シャオシェン大特集」が、
2014年から続く「台湾巨匠傑作選」の歴代動員数トップに!
引き続いて、伝説のドキュメンタリー映画『HHH:侯孝賢 デジタルリマスター版』が、待望の劇場初ロードショー!

1989年『悲情城市』でヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞、台湾ニューシネマの旗手として世界にその存在を知らしめたホウ・シャオシェン監督。『黒衣の刺客』(15)ではカンヌ国際映画祭監督賞を受賞。2020年に監督生活40周年を迎えた。同年第57回台湾金馬奨・終身成就奨(生涯功労賞)を受賞し、「人を感動させるには、まず自分が感動することが必要」とスピーチをしたホウ・シャオシェン監督の尽きない創作意欲は、大きな感動を呼んだ。プレゼンターのひとりとして、是枝裕和監督が新型コロナ感染対策として2週間の隔離期間を経て、駆け付けたことも大きな話題となった。80年代に台湾ニューシネマの旗手として台湾映画を世界に知らしめ、デビュー40周年を迎えたいまなお世界を魅了し続けている。

本作のタイトル「HHH」はホウ監督の英語表記Hou(侯)Hsiao(孝)Hsien(賢)の頭文字に由来している。第20回東京フィルメックス特別招待作品フィルメックス・クラシックで上映され、今春「台湾巨匠傑作選2021ホウ・シャオシェン大特集」でもプレミア上映になり、特に注目を集めて、待望の劇場初ロードショーが決まった。

*ホウ・シャオシェン大特集は2020年の開催予定だったがコロナ禍により本年に延期された。

フランス映画を代表する映画監督オリヴィエ・アサイヤスが、 ホウ・シャオシェン監督の素顔に迫る。

『パーソナル・ショッパー』で第69回カンヌ国際映画祭監督賞を受賞したフランスの名匠オリヴィエ・アサイヤス監督は、フランスの映画批評誌“カイエ・デュ・シネマ”で映画批評家をしていた84年、香港映画の取材の後に台湾を訪れた。その際、台湾ニューシネマの監督たちの存在を知り大きな衝撃を受け、いち早くフランスにおいて台湾ニューシネマを紹介した。13年の友人関係を経て、ホウ・シャオシェン監督に密着した本作は、映画監督としての表情、映画仲間たちとの軽妙なやりとりや、カラオケに興じる素顔のホウ・シャオシェンを映し出していく。

是枝裕和監督の『真実』(19)の撮影を担当したフランスの名カメラマン、エリック・ゴーティエが本作の撮影監督を務めている。作品にゆかりのある鳳山、九份、金瓜石、平渓、台北をめぐる中で、ホウ・シャオシェン監督の姿だけではなく、市井の人々にもカメラを向けていく。街を駆け抜けるバイク、電車でホウ・シャオシェン監督の隣に座る老婆、昼食に寄った店の店員たち…。アサイヤス監督の傍らで話すホウ・シャオシェン監督だけでなく、台湾という風土、人々の息吹から、いかにホウ・シャオシェン作品が生まれていったのかが垣間見えるのも、本作の魅力のひとつとなっている。

登場人物

ホウ・シャオシェン
侯孝賢

1947年、中国広東省梅県生まれ。1歳の時に家族と共に台湾に渡ってくる。1972年国立芸術学院映画・演劇科卒業。1973年にリー・シン(李行)監督の『心有千千結』のスクリプターとして映画製作に初めて携わる。脚本、助監督などを経て1980年『ステキな彼女』で監督デビュー。83年若手監督3人によるオムニバス映画『坊やの人形』を発表する。同年の『風櫃の少年』(83)と翌年の『冬冬の夏休み』(84)で、ナント三大陸映画祭グランプリを2年連続受賞。続く『童年往事 時の流れ』(85)がベルリン国際映画祭で国際批評家連盟賞を獲得し、エドワード・ヤン(楊徳昌)などと並び、1980年代台湾映画界の新潮流である台湾ニューシネマ(新電影)を担った代表的な監督の一人とされている。1989年、終戦直後の基隆・九份を舞台に二・二八事件を取り扱った『悲情城市』(89)でヴェネチア国際映画祭金獅子賞(グランプリ)を受賞、内外から注目を浴びた。『悲情城市』発表当時の台湾は、1987年の戒厳令解除からまだ間もない頃であり、二・二八事件に触れることをタブー視する雰囲気も強かった。このため作品の発表自体が危ぶまれたものの、検閲を無事通過してノーカットで公開され、台湾社会で大きな反響を呼び、1989年の台湾金馬奨最優秀監督賞・最優秀主演男優賞を受賞している。興行的にも従来外国映画に押されて低迷していた台湾 映画の中では異例の大ヒットとなった。93年には『戯夢人生』(93)で、カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞。1995年には『好男好女』(95)で台湾金馬奨最優秀監督賞を受賞。ホウ・シャオシェンは小津安二郎への敬愛から、2003年には小津の生誕100年を記念した作品である『珈琲時光』(03/一青窈・浅野忠信主演)を制作している。ただし、小津の映画を観たのは映画監督になってかなり後のことと語っている。また、フランスのアルベール・ラモリス監督『赤い風船』(56)へのオマージュとして、2007年に『ホウ・シャオシェンのレッド・バルーン』(07)をフランスで制作した。そして2015年、完成までに5年の歳月を費やした『黒衣の刺客』(15)を発表、第68回カンヌ国際映画祭監督賞受賞、台湾金馬奨では最優秀作品賞・最優秀監督賞はじめ5部門で受賞、その他アメリカ、アジアで絶大な評価を受けた。2009年には金馬電影学院を創設。毎年中華圏から気鋭の若手映画製作者を招き、人材育成に精力的に取り組んでいる。2020年にはこれまでの功績が評価され、第57回金馬奨で栄誉賞である「終身成就奨」が授与された。

チュウ・ティェンウェン
朱天文

1956年、高雄鳳山生まれ。作家・脚本家。16歳で初めて小説を発表し、淡江大学英文科在学中に三三書坊を創立して小説やエッセイを出版。26歳のときに侯孝賢と運命の出会いをしたことで映画の世界に。『風櫃の少年』(83)『童年往事 時の流れ』(85)、そしてヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞した『悲情城市』(89)からカンヌ国際映画祭監督賞を受賞した『黒衣の刺客』(15)まで、侯孝賢監督のほとんどの作品の脚本を務めている。2020年、台湾では有名な文学一家である自身の家族をテーマにしたドキュメンタリー『願未央』で映画監督デビュー。これまで日本で翻訳された小説に『世紀末の華やぎ』(紀伊國屋書店)『荒人手記』(国書刊行会)などがある。2021年4月、エッセイ集『侯孝賢と私の台湾ニューシネマ』が竹書房より刊行され、大きな話題となった。

ウー・ニェンチェン
呉念真

1952年、新北市瑞芳生まれ。監督、作家、脚本家、俳優。大学時代に小説家としてデビュー。大学在学中の1980年に中央電影に入社し、多くの映画に脚本家として参加する。台湾金馬奨には12回ノミネートされ、5回受賞(脚本賞、脚色賞合計)。脚本の代表作には『坊やの人形』(83)、『恋恋風塵』(87)、『悲情城市』(89)、『戯夢人生』(93)と4本のホウ・シャオシェン作品やエドワード・ヤンの初期作品『海辺の一日』(83)など、台湾ニューシネマの主要作が目立つ。映画監督としては『多桑(父さん)』(94)、『太平・天国』(97・日本未公開)という2本の長編作品を発表。俳優としてもテレビドラマや映画で活躍しており、『台北ストーリー』(85)、エドワード・ヤン監督の遺作となった『ヤンヤン 夏の想い出』(00)、チェン・ユーシェン(陳玉勲)の『祝宴!シェフ』(13)などに出演している。21世紀になってからは、舞台にも活動領域を広げている。

チェン・グオフー
陳国富

1958年、台中生まれ。プロデューサー、監督。高専卒業後、23歳から映画評論家として活躍しながら、金馬映画祭(1980年の第1回~第3回)の企画運営に携わる。1987年にはホウ・シャオシェン監督、エドワードヤン監督、チュウ・ティェンウェン、ウー・ニェンチェンらとともに制作会社「合作社電影」を設立。初監督作は『国中女性』(89、日本未公開)。1999年からコロムビア・ピクチャーズのアジア地区総括を任される。2002年に監督したサスペンス『ダブル・ビジョン』は、低迷期の台湾映画界においてスマッシュヒットとなった。その後は両岸三地の合作を模索し、2006年から13年まで中国の映画会社・華誼の芸術監督を務め、『戦場のレクイエム』『ビバ!監督人生』(07)、『狙った恋の落とし方。』(08)、『星空』(11)などのヒット作をプロデュースする。監督作品には他に『宝島トレジャー・アイランド』(93)、『我的美麗興哀愁』(95、日本未公開)、『微婚啓事』(98、日本未公開)、『風声』(09、日本未公開)がある。

ドゥー・ドゥージー
杜篤之

1955年生まれ。台湾を代表するサウンドデザイナー。中央電影の技術班練班を経て、『光陰的故事』(82)の録音を担当。行定勲監督の指名で『真夜中の五分前』(14)に参加している。2001年ホウ・シャオシェン監督『ミレニアム・マンボ』、ツァイ・ミンリャン(蔡明亮)監督『ふたつの時、ふたりの時』両作品の音響を担当して、第54回カンヌ交際映画祭芸術貢献賞受賞ほか台湾映画はもとより香港、中国ほか多くの映画に参加、映画賞での受賞経験も豊富である。

ガオ・ジエ
高捷

1958年生まれ。俳優。兄の友人でプロデューサー(『悲情城市』ほか)の故チャン・ホアクン(張華坤)を介してホウ監督と知り合い、容貌がアル・パチーノのようだということで気に入られ『ナイルの娘』ヒロインの兄役に抜擢され俳優デビューを果たす。30歳のことだった。以後、ホウ監督作品の常連俳優として活躍するほか、台湾のみならず、中国・香港作品にも相次いで出演する名バイプレイヤー。代表作に『悲情城市』『憂鬱な楽園』『フラワーズ・オブ・シャンハイ』ほか。

リン・チャン
林強

1964年、彰化生まれ。歌手、俳優、作曲家。1990年にアルバム「向前走」で歌手デビュー。台湾国語(北京語)ではなく、台湾語のポップスという、当時珍しかったスタイルの音楽で話題を呼んだ。ホウ・シャオシェンと出会い、『戯夢人生』(93)『好男好女』(95)『憂鬱な楽園』(96)と3作品に出演(うち主演2作)し、映画音楽も手掛けるようになる。2015年、『黒衣の刺客』で第68回カンヌ国際映画祭オリジナル映画音楽最優秀賞を受賞。

スタッフ

監督:オリヴィエ・アサイヤス
Olivier Assayas

1955年1月25日、フランス、パリ生まれ。画家・グラフィックデザイナーとしてキャリアをスタートし、フランスの映画批評誌「カイエ・デュ・シネマ」で映画評論家として活動。84年にローラン・ぺラン監督の『Passage Secret』で脚本家デビュー。以後、アンドレ・テシネ監督作『ランデヴー』(85)、『溺れゆく女』(98)等の脚本を執筆。長編初監督作『無秩序』(86)がヴェネチア国際映画祭で国際批評家週間賞を受賞。 以後、『パリ・セヴェイユ』(91)、『冷たい水』(94)、『イルマ・ヴェップ』(96)、『HHH:候孝賢』(97)、『DEMONLOVER デーモンラヴァー』(02)などを手がける。その後もマギー・チャン(張曼玉)がカンヌ国際映画祭主演女優賞を獲得した『クリーン』(04)、日本でも大ヒットした『夏時間の庭』(08)は、ニューヨークタイムズ紙による「21世紀の映画暫定ベスト25」に選ばれている。近作に『冬時間のパリ』(18)、第76回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門出品作品『WASP ネットワーク』(19)など。

撮影監督:エリック・ゴーティエ
Eric Gautier

1961年、フランス、パリ生まれ。パトリス・シェロー監督の『愛する者よ、列車に乗れ』(98)でセザール賞を受賞し、オリヴィエ・アサイヤス監督の『クリーン』(04)、シェロー監督の『ガブリエル』(05)、アラン・レネ監督の『六つの心』(06)、カトリーヌ・ドヌーヴ主演の『クリスマス・ストーリー』(08)、レネ監督の『風にそよぐ草』(09)でセザール賞に5度ノミネートされる。さらに、ウォルター・サレス監督の『モーターサイクル・ダイアリーズ』(04)で、英国アカデミー賞にノミネートされ、インディペンデント・スピリット賞を受賞する。フランス映画界きっての超実力派撮影監督として、フランスを代表する監督から絶大な信頼を寄せられ、オリヴィエ・アサイヤス監督作品のほか、アルノー・デプレシャン監督作品、『ポーラX』(99/レオス・カラックス監督)などの話題作も手掛ける。活躍の場はフランスに限らず、アン・リー監督の『ウッドストックがやってくる!』(09)、『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』(14/オリヴィエ・ダアン監督)やアモス・ギタイ監督作品、是枝裕和監督による日仏合作の『真実』なども手掛け、国際的に高い評価を受けてきた。